ファブリクス
異なるタイプのメンブレン(またはフィルム)が、高機能テキスタイルに接着され、各コンポーネントの特性を適切なバランスで提供する耐久性のあるファブリクスを形成します。例えば、ある特定のタイプのGORE-TEX ファブリクスを作る際には、GORE-TEX メンブレンを卓越した透湿性を持つ高機能ファブリクスの間に接着します。接着後にテストが完了すれば、ファブリクスはすべてのガーメント、ブーツ、グローブに使用することができ、また、他の素材と組み合わせることで特定の最終用途に対応することができます。
シームシーリング
ガーメント、フットウェア、グローブを製造する際、目止めや縫製を施す必要があります。縫製時には縫い針によって生地に小さな穴が開いて、耐水性や耐液性が損なわれてしまうため、完全に縫い目をふさがなければなりません。
耐水防護性や耐液性を実現するために、ゴアのファブリクスを使用した製品はGORE-SEAM® テープを採用しています。信頼あるゴアの設備と専門知識のサポートによって、この独自のテープがすべての継ぎ目と縫い目の穴を確実にふさぎます。
風
強風の中で着用者を快適に守り続けるため、ファブリクスに組み込まれたePTFE メンブレンは、風を完全に遮断する防風性を提供するよう設計されています。
ヒートストレス
人が1時間にかく汗の量は、休息時でコップ1/4杯分(50ml)、激しい活動中ではコップ4杯半分(1リットル)以上、全力疾走した場合はコップ17杯分(4リットル)にあたります。もし、汗の水蒸気が着用中の装備から放出されなければ、すぐに不快感が生じヒートストレスを引き起こす可能性があります。多くのファブリクスは透湿性を持っていますが、高い透湿性と耐液性を兼ね備えたファブリクスは多くはありません。
ヒートストレスを軽減するために、私たちは透湿性と防護性において用途に応じた特定のニーズを検証します。その後、必要な防護性を損なうことなく汗の水蒸気を外に放出するよう、メンブレンの孔の大きさや密度を調整します。汗の水蒸気が簡単にメンブレンを通り抜けるので、滑走路での航空機の整備作業や、事故現場での救助、火災の消火の際などにおいても、着用者を快適でドライな状態に保ちます。
ケミカル&バイオロジカルハザード
液体化学物質にばく露する危険がある環境では、従来のバリア層は劣化し、穴があいてしまうことがよくあります。しかし、PTFEは化学的に不活性であり、ディ―ト(虫よけ剤)や、ジェット燃料、その他の石油製品にさらされても時間の経過とともに劣化することがないため、当社のメンブレンは、化学的および生物学的な有害物質による汚染に対して防護性のあるガーメントを作るための理想的な素材となっています。
化学および生物兵器の脅威に直面する可能性がある場合、GORE® CHEMPAK® ファブリクスが、より高い機能性を発揮します。薄く軽量なPTFEフィルムが、民間およびディフェンス用の両方の用途において、頭からつま先まで全身を防護するギアに使われています。ホットゾーンで必要な防護機能は周辺のエリアで求められるものとは異なるため、ファブリクスは、幅広いプロテクション機能を提供します。ヒートストレスを防止できるよう、最大限透湿性を高めたファブリクスが多く採用されています。